オペラ・声楽店

この第１２巻にはバッハのライプツィヒ時代の「第２年巻」の教会カンタータが１１曲収録されています。名曲として人気の高い第８、７８、９９、１２４番なども収録されており、この全集においても「目玉」の巻として注目されます。なお第８番ではバスのアリアの異稿も併録されています。

演奏は合唱・器楽ともに洗練されたすばらしい技術でとても耳に心地いいのですが、逆にウマすぎて歌詞の内容が焦点からはずれてぼやけてしまい、感動度が今一つとなってしまった気がします。第７８番や第１２４番のソプラノとアルトの二重唱も、テンポが速すぎてセカセカと落ち着かない印象です。

ソロ歌手はラーション（ソプラノ）、ルーベンス（ソプラノ）、マルケルト（アルト）、プレガルディエン（テノール）、メルテンス（バス）の５名が参加していて、それぞれ高い技術で味のある歌唱を披露しています。