オペラ・声楽店

早坂文雄作曲の「うぐいす」を是非聴いてください。米良美一の素晴らしさが理解できますよ。
スウェーデンで録音され、ＢＩＳから全世界に発売されたものの逆輸入したＣＤです。米良美一が1997年に「もののけ姫」を吹きこんだ頃の録音で、声の調子が一番よかった頃ですね。 この演奏を聴いていると「世界を代表するカウンターテナー」という評も当てはまると思います。得がたい声質なので、是非これらの作品を越える歌唱を再び披露してほしいものです。 アルバムタイトルになった早坂文雄作曲の「うぐいす」の歌唱にはビックリしました。邦楽特有のポルタメントを伴った旋律が、日本情緒を感じさせますし、世界に誇れる日本固有の音楽文化の一面を表わしている作品だと思います。難曲ですが、米良美一はコンクール入賞実績にあるような巧みな歌唱技術を用いながら上手く表現していると思いました。 山田耕筰作曲の「曼珠沙華」での米良美一の表現力の確かさは、少し聴けば分かります。「カウンターテナー」という「妖艶な」というべき魅力ある声質ですので、北原白秋の描いた不思議な世界を歌うのには適役ですね。 深井史郎作曲の『日本の笛』の3曲は、「日本」というものを意識した曲想を持った楽曲でした。珍しい作品集ですので、あまり聴く機会もないと思いますが、このような作品を取り上げた米良の選曲眼もまた確かなものだったといえるでしょう。 尺八のような音色のフルート、五月雨のような音型をもつたピアノの伴奏が不思議な世界を作り上げていました。 一聴に値します。
Playful Mera and the over-zealous pianist
This CD has to be one of Mera's best. That said it's not particularly original and verges on being a shade dull in places. "How could this be possible"?, I hear you ask. The answer is simple. Whilst Mera's voice is pure and sweet; soars and sweeps with the grace and elegance one has come to expect from this world-class artist, Kikuko OGURA on the pithat has a lot to learn. We have bought the disc because we want to listen to Mera, not some heavy-handed, over-zealous support act that is drowning out the main attraction. The piano is clumsly, heavy and not quite at the same level of excellence as Mera, that coupled with the sheer blandness of the playing gives the impression the composition was not considered nearly enough. The producer believing that shoddy production levels and poor balance would be compensated for my Mera's angelic tones was WRONG. This CD finds Mera in a playful mood, but TWENTY-ONE TRACKS of clunky piano and Mera's vocals (however brilliant) is enough to test the patience of even the most ardent fan.
米良ちんの日本歌曲の最高傑作！
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逆輸入の日本歌曲
このアルバム収録の「曼珠沙華」。
彼が参加していたおりのバッハ・コレギウム・ジャパンのアルバムを出している海外レーベルの社長さんが聴かれ、大変感動をされたそうです。
…というより、身震いしたと言うべきか。噂だけと思って聴いていると夜眠れなくなるほどにドキリとさせられることでしょう。

明治維新以来、沢山の求道者たちがクラシックの厚みの中から、そして自らの日本人としてのルーツの中から紡ぎだした「隠れた名曲」は多々あります。それを眠らせず鬼気迫る表現力で今に甦らせ、世界的にも紹介した彼の功績はもっと日本で認められるべきです！